キャリアコンサルタント試験の合格率は、学科試験で60〜80%で、その後の実技試験は約65%です。
学科と実技の同時受験では約60%です。
これは国家資格のなかでは比較的高い水準です。

数字だけを見れば「思ったより受かりやすそう」と感じるかもしれません。
しかし、試験が簡単だから合格率が高いわけではありません。
この記事では、キャリアコンサルタント試験の最新の合格率とその推移を紹介します。また合格率が高い理由も説明します。


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キャリアコンサルタント試験の合格率【2026年まで】


キャリアコンサルタント試験の合格率は、学科試験が約80%、実技試験が約65%、学科と実技の同時受験では約60%です。
キャリアコンサルタント試験は、「学科試験」と「実技試験」という性質のまったく異なる2つの試験で構成され、それぞれ合格率も難易度の傾向も違います。



学科は知識を問うマークシート方式、実技は論述とロールプレイ(面接)で実践力を問う形式です。
第26回(2024年)から第31回試験(2026年3月実施)までの結果は次のとおりです。
| 試験回 | 認定団体 | 学科 | 実技 | 同時受験 |
|---|---|---|---|---|
| 第26回 | 協議会 | 67.4% | 58.6% | 48.4% |
| 第26回 | JCDA | 60.8% | 71.6% | 56.6% |
| 第27回 | 協議会 | 61.0% | 65.5% | 49.6% |
| 第27回 | JCDA | 56.2% | 73.7% | 52.7% |
| 第28回 | 協議会 | 69.3% | 67.2% | 54.8% |
| 第28回 | JCDA | 65.8% | 69.4% | 60.0% |
| 第29回 | 協議会 | 72.4% | 64.2% | 54.9% |
| 第29回 | JCDA | 73.6% | 64.5% | 58.5% |
| 第30回 | 協議会 | 77.6% | 63.0% | 56.7% |
| 第30回 | JCDA | 77.8% | 68.2% | 63.0% |
| 第31回 | 協議会 | 80.9% | 63.8% | 58.8% |
| 第31回 | JCDA | 79.5% | 67.8% | 62.9% |
なお、キャリアコンサルタント試験は「キャリアコンサルティング協議会」と「日本キャリア開発協会(JCDA)」の2団体が実施しており、実技試験の内容が異なるため合格率にも少し差が出ます。



最近は合格率が高くなってきてるわね。
学科・実技・同時受験のそれぞれの合格率について見ていきます。
学科試験の合格率:上昇傾向
学科試験の合格率は、近年上昇傾向にあり、直近では約80%に達しています。
数字だけを見れば、5人に4人が合格する試験ということになります。
ただし注意したいのは、学科試験の合格率は回によって変動が大きいという点です。
かなり以前には50%を下回った回もあり、問題の難易度によって大きく上下します。
例えば、キャリアコンサルティング協議会の発表を見ると、第26回では67.4%だった学科合格率が、第27回では61.0%に下がり、その後第30回で77.6%、第31回で80.9%と上昇しています。



合格率が前回から10%程度変動している回もあるため、「前回の合格率が高かったから今回も簡単だろう」という油断は禁物です。
実技試験の合格率
実技試験の合格率は、学科と比べて安定しており、近年はおおむね65%前後で推移しています。
なぜ安定しているのかというと、実技試験は知識の暗記ではなく、キャリアコンサルティングの「実践力」を評価する試験だからです。
論述試験と面接試験(ロールプレイ)で構成され、相談者の話を傾聴し、問題を整理し、支援につなげる一連の力が問われます。
この力は一夜漬けでは身につかない代わりに、しっかり練習を重ねた人は安定して合格ラインに届きます。



言い換えれば、実技は「準備した分だけ報われやすい」試験です。
第31回では協議会が63.8%、JCDAが67.8%と、団体によって数%の差はあるものの、近年大きな変動は見られません。
学科・実技同時受験の合格率
初めて受験する多くの人にとって最も気になるのが、学科と実技を同時に受けて両方に合格する「同時受験の合格率」で、これは約60%です。
多くの受験者が学科と実技を一度に受験するため、「一発合格できる確率」に最も近い指標と言えます(二回目や三回目の同時受験者も含まれるため「近い指標」としています)。
第30回のJCDAでは63.0%、協議会では56.7%が同時合格しています。
つまり、10人受験して6人が最終合格する計算です
逆にいえば、4割ほどの人はどちらかの試験で不合格になっています。
国家資格なのに合格率が高い理由


キャリアコンサルタント試験は国家資格でありながら、合格率が高いです。
その理由の一つは、誰でも自由に受験できる試験ではなく、受験資格が設けられているためです。
キャリアコンサルタント試験を受験するには、以下のように条件を満たす必要があります。
- 厚生労働大臣が認定する講習課程を修了していること(ほとんどの受験生はこちら)
- またはキャリア相談に関する3年以上の実務経験があること
つまり、受験者の多くは、試験前の段階ですでにキャリア支援に関する基礎知識や実務的な理解を身につけている人たちです。
合格率だけを見ると「簡単な資格」と感じるかもしれませんが、キャリアコンサルタント試験の合格率が比較的高いのは、試験が易しいからというよりも、受験時点で一定の学習・経験を積んだ人が多いからと言えます。



理解不足の人はそもそもキャリアコンサルタント養成講習を修了できず、受験すらできません。
2つの試験団体(JCDA・キャリアコンサルティング協議会)で合格率は違う


学科試験は2団体で共通のため合格率に本質的な差はありませんが、実技試験は内容が異なるため、回によって合格率に数%の差が生じます。
キャリアコンサルタント試験は、「キャリアコンサルティング協議会」と「日本キャリア開発協会(JCDA)」という2つの団体が実施しています。
受験者はこのどちらで受けるかを自分で選べます。
受験料も学科試験の内容・日程も両団体で同じですが、実技試験(論述・面接)の形式が異なります。
先ほどの最新データを振り返ると、実技試験ではJCDAのほうが協議会よりやや高い回が続いています。
ただし、これは年によって入れ替わることもあり、どちらの方が簡単とは言えません。
JCDAと協議会の実技試験の違い
両団体の実技試験には、次のような違いがあります。



特に論述試験の題材と、面接試験で重視されるポイントが異なります。
| 項目 | JCDA | キャリアコンサルティング協議会 |
|---|---|---|
| 論述の題材 | 逐語記録(会話のやり取り)を基に解答 | 事例記録を基に解答 |
| 面接で重視される点 | 関係構築・受容・共感といった関係性の質 | 課題整理・面談の進行といったプロセスや構造 |
例えば、JCDAの論述は、相談事例が途中から2つのパターンに分岐し、キャリアコンサルタントの対応の違いで展開がどう変わったかを読み解く問いがあります。
一方、協議会は事例記録から相談者の課題を整理する形式です。
面接(ロールプレイ)でも、JCDAは相談者との「関係の築き方」を、協議会は「面談をどう進め、課題をどう整理するか」を、それぞれ相対的に重視する傾向があります。
どちらの団体を選ぶべきか
各社が提供しているキャリアコンサルタント養成講習の中には、どちらか一方の団体の試験を意識してカリキュラムを組んでいることがあります。



その場合は素直にカリキュラムに合った団体の試験を受けましょう。
特にそういうことがなければ、合格率の高低ではなく「両団体の過去問を実際に見て、自分に合うほうを選ぶ」ことです。
傾聴や共感的なかかわりが得意な方はJCDAの形式が力を発揮しやすいかもしれませんし、話を論理的に整理していくのが得意な方は協議会の形式が向いているかもしれません。
数%の合格率差に惑わされて団体を選ぶよりも、自分の強みが活きる形式を選ぶほうが、はるかに合格に近づきます。
合格率が高いのに落ちる人の傾向


合格率の高さから試験が簡単だと勘違いする
合格率が60〜80%と高いにもかかわらず落ちてしまう最大の理由は、「高い合格率」を「誰でも受かる」と誤解して、試験を軽く見てしまうことにあります。
キャリアコンサルタント資格試験の合格基準は点数のみです。
高校や大学の入学試験と異なり、合格者数に制限はありません。
点数さえ基準を超えていれば合格です。
先程も触れましたが、キャリアコンサルタント試験の受験者の多くは、キャリアコンサルタント養成講習(約150時間)を修了した人たちです。



つまり、すでにしっかり学んだ人たちが母集団の中心にいて、その中で合格率60〜70%です。
これを理解せずに「合格率が高いから大丈夫」と油断すると、準備不足のまま本番を迎え、残りの3〜4割の側に回ってしまいます。
特に受験者のレベルは年々上がっているとも言われており、生半可な準備では通用しにくくなっています。
実技試験でつまずくケース
不合格になる人の多くは、学科ではなく実技、とりわけ面接試験でつまずいています。
よくあるのが、次のようなパターンです。
- 相談者に共感して耳を傾けるあまり、話が発散し、15分の時間内に問題把握まで至らない
- 会話は盛り上がったが、キャリアコンサルタントとしてのスキルを示せなかった
- 練習量は十分でも、練習の「方向性」が試験で求められるものとズレていた
面接試験は15分という限られた時間のなかで、傾聴しながらも相談者の問題を捉え、支援の方向性を示す必要があります。
ただ優しく話を聞くだけでも、逆に一方的に質問攻めにするだけでも評価されません。
キャリアコンサルタント試験の合格基準と概要


合格率と合わせて必ず押さえておきたいのが「合格基準」です。
キャリアコンサルタント試験は、学科試験と実技試験に分かれ、それぞれに合格基準が設けられています。
実技試験には「足切り」もあるため、総合点だけでなく各項目でバランスよく得点する必要があります。



主な概要は次の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 学科試験 | 四肢択一のマークシート方式50問。 100点満点中70点以上(35問以上正答)で合格 |
| 実技試験 | 論述+面接。 150点満点中90点以上で合格。 ただし論述は満点の40%以上、面接は評価区分ごとに40%以上が必要 |
| 試験回数 | 年3回 |
| 受験資格 | 養成講習の修了者、または一定の実務経験者など |
ここで特に注意したいのが、実技試験の「足切り」です。
総合で90点を超えていても、論述や面接の一部の評価区分で40%に満たないと不合格になります。
つまり、実技試験はどこか一つでも極端に苦手な項目があると合格できません。
裏を返せば、苦手分野を作らず、全体をまんべんなく仕上げることが合格への近道になります。
合格率から逆算する「確実に受かる」ための勉強戦略


受かるための勉強のポイントは以下の3点です。
- 学科は過去問を繰り返す
- 実技の論述は添削してもらう
- 面接は誰かに協力してもらい実際に行う
ただ闇雲に時間をかけるのではなく、次のステップで戦略的に進めることが、限られた時間で合格ラインに届く鍵になります。
2つの団体の過去問(特に論述)に目を通し、自分に合う形式を選びます。
テキストでインプットしたら、過去問を繰り返し解きます。養成講習のときにしっかり復習しておけばそれほど怖くはありません。
実技(論述)対策を行う。時間を計って書く練習を重ね、限られた時間で要点をまとめる型を身につけます。
実技(面接)対策を行う。ロールプレイの練習相手を見つけ、フィードバックをもらいながら「傾聴と問題把握のバランス」を磨きます。
特に力を入れるべきは、面接対策です。
落ちる人の多くが実技でつまずいている以上、ここに時間を投じることが、合格率60%の側に確実に入るために必須です。
一人で練習しにくい面接こそ、養成講習の仲間や勉強会を活用し、他者からのフィードバックを受けながら「試験が求める型」に近づけていきましょう。
よくある質問(FAQ)


- 合格率は今後、上がりますか?下がりますか?
-
予測は困難です。特に学科試験は回ごとの問題難易度によって変動が大きく、過去には50%を下回った回もあります。近年は上昇傾向にありますが、これが続く保証はありません。
- 独学でも合格できますか?
-
学科試験は市販テキストと過去問で独学も可能です。ただし受験には養成講習の修了または一定の実務経験が原則必要です。実技(特に面接)は一人での練習が難しいため、講習の仲間や勉強会などで練習相手を確保するようにしましょう。
- 学科だけ、実技だけの受験はできますか?
-
できます。学科と実技はそれぞれ個別に受験・合格が可能です。一方だけ合格した場合、次回は不合格だった方だけを受け直せます。すでに一方に合格していれば、残りに集中できるので合格しやすくなります。
- 合格した後は何をすればいいですか?
-
試験に合格したら、キャリアコンサルタント名簿への登録を行うことで、正式に「国家資格キャリアコンサルタント」を名乗れます。また、資格には5年ごとの更新があり、更新講習の受講が必要です。合格はゴールではなくスタートと捉えておきましょう。
まとめ
この記事の要点を整理します。
- 最新の合格率は学科約80%、実技約65%、同時受験約60%と国家資格のなかでは高い水準
- 学科は回ごとの変動がある、実技は65%前後で安定している
- 高い合格率の理由は受験者が養成講習の修了者ばかりだから。
- 2つの団体で実技の形式が異なる
キャリアコンサルタント試験は、決して「誰でも簡単に受かる」試験ではありません。
しかし、養成講習を受けてしっかり復習すれば合格する人の方が多いです。



皆さんが合格することを願っています。


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