「IT業界に転職してみたいけれど、経験もスキルもない」
「プログラミングを勉強したいけれど、スクールに通う費用が気になる」
そんな人の選択肢のひとつとなるのが、東京都が支援するデジタル人材育成支援事業「デジカレTOKYO」です。
デジカレTOKYOでは、IT業界への就職を目指す人に向けて、デジタルスキルを身につけるための職業訓練と就職支援を一体的に行っています。
原則35歳以下で、求職中または非正規雇用で働いている人など、一定の条件を満たす人が対象です。
受講料やテキスト代は無料で、IT業界未経験者を対象としたカリキュラムが用意されています。
この記事では、デジカレTOKYOの対象者や職業訓練の内容、就職支援、利用する際に知っておきたいポイントについて紹介します。
デジカレTOKYOとは?
デジカレTOKYOは、東京都が支援する「デジタル人材育成支援事業」です。
原則35歳以下の求職者や非正規雇用で働いている人などを対象に、成長が見込まれるIT分野への就職につなげることを目的として実施されています。
特徴は、ITスキルを学ぶ「職業訓練」だけではなく、「就職支援」も一体的に行っていることです。
未経験からIT業界への就職を目指す場合、「何から勉強したらいいのかわからない」「IT業界にはどんな仕事があるの?」「未経験でも応募できる企業はある?」など、さまざまな不安が出てくることがあります。

デジカレTOKYOでは、ITスキルを学ぶだけではありません。
就職後に活躍するために必要な「考える力」「行動する力」「チームで成果を出す力」を、実践を通して身につけていきます。学びを重ねる中で、未経験からでも自信を持って企業に挑戦できる力を育てます。
デジカレTOKYOの参加対象者
デジカレTOKYOは、誰でも参加できる職業訓練ではありません。
公式サイトでは、参加対象者として以下の条件が案内されています。
- 原則35歳以下であること(訓練開始日時点で35歳まで)
- 求職中または非正規雇用で就業中であること
- IT関連業務の経験がない、または少ないこと
- 都内のIT関連業界やIT関係職種への就職を希望していること
- 1.5か月または2か月の職業訓練に参加できること
- 学生ではないこと
- 今年度および昨年度のデジタル人材育成支援事業の職業訓練に参加していないこと
なお、東京都内に住んでいること自体は必須条件ではありません。
都外在住でも、新宿キャンパスまたはオンライン校で訓練を受け、東京都内のIT関連業界への就職を希望している場合は参加できます。
そのため、東京近郊に住みながら都内のIT企業への転職を考えている人も対象になる可能性があります。
※参加条件の詳細や最新情報は、申し込み前に公式サイトで確認してください。
受講料・テキスト代は無料
デジカレTOKYOの大きな特徴のひとつが、受講料とテキスト代が無料であることです。
さらに、オンライン校でパソコンを持っていない場合は、パソコンの無償貸与も行われています。
一方ですべての費用が無料になるわけではありません。
新宿キャンパスへ通学する場合の交通費や、オンライン校を利用する場合の通信費などは自己負担です。

「技能習得手当」や「職業訓練受講給付金」の対象となる訓練ではないため、この点も申し込み前に確認しておきましょう。
未経験から学べる3つのコース
デジカレTOKYOでは、IT未経験者を対象とした複数のコースが用意されています。
デジタル人材育成コース
1.5か月でITについて幅広く学ぶコースです。
インフラの基礎となるネットワークやサーバーの操作方法、Pythonを使ったプログラミングの基礎などを学びながら、IT全体の構造・用語・考え方について理解を深めていきます。
「ITに興味はあるけれど、インフラとプログラミングのどちらが自分に向いているのかわからない」という人にとって、IT業界を幅広く知るきっかけにもなります。
インフラ・AWSコース
2か月間でインフラやAWSについて学ぶコースです。
ネットワークやサーバーなどのインフラ基礎に加え、AWSの基礎やクラウドの基本概念、インフラ構築について学習します。インフラエンジニアやクラウド関連の仕事に興味がある人が、基礎から学ぶことができます。
プログラミング・Javaコース
こちらも2か月間のコースです。
Javaの基礎を中心に学び、プログラミングに必要となる知識を身につけていきます。IT業界未経験から、開発エンジニアやプログラマーなどを目指したい人に向けた内容となっています。
平日9時30分から17時30分まで職業訓練を実施
職業訓練は、原則として平日の月曜日から金曜日まで行われます。
時間は9時30分から17時30分までで、昼休憩が1時間設けられています。
月曜日から木曜日は主に職業訓練を行い、金曜日は午前中に職業訓練、午後に就職支援などを実施するスケジュールとなっています。短期間の訓練ですが、基本的には平日の日中に継続して参加する必要があります。



平日の日中にまとまった時間が必要になるため、申し込み前に仕事や家庭の予定と両立できるか確認しておくと安心です。
ITスキルだけでなく就職活動もサポート
デジカレTOKYOでは、ITスキルの習得と並行して就職活動を進めます。
入校後は担当メンターがつき、これまでの経験や希望する働き方などを整理しながら就職活動を進めていきます。
具体的には、履歴書・職務経歴書の作成や添削、面接対策、キャリア相談などのサポートもあります。



未経験からのIT就職に不安がある人は、メンターに相談しながら自分に合った仕事や働き方を整理していくとよいでしょう。
未経験者を採用したい企業と出会える機会も
デジカレTOKYOでは、企業説明会や就職イベントなども行われています。
毎週金曜日を「就職支援日」とし、未経験者の採用に積極的な企業と出会えるイベントが実施されています。
参加企業には、IT業界未経験者を正社員として採用したい東京都内のIT関連企業などがあります。
求人職種もさまざまで、公式サイトでは一例として、
- SE
- 開発エンジニア
- インフラエンジニア
- サポートデスク
- IT事務
などが紹介されています。
「IT業界=プログラマー」というわけではありません。
訓練や企業説明会、担当メンターとの相談を通じて、自分に合った職種を考えていくこともできます。
新宿キャンパスとオンライン校から選べるコースも
2か月コースでは、新宿キャンパスへの通学だけでなく、オンライン校を選択することもできます。
オンライン校ではバーチャルオフィスを利用し、自宅からカリキュラムを受講できます。
自宅にパソコンがない場合には、パソコンを無料で借りることも可能です。
ただし、インターネット接続に必要なWi-Fi環境や通信費については自分で用意する必要があります。
通学時間を抑えたい人や、自宅からITスキルを学びたい人にとっては、オンライン受講も選択肢になります。
※コースによって受講形式が異なるため、希望するコースの開催方法を事前に確認してください。
申し込みから受講開始までの流れ
デジカレTOKYOへの参加を希望する場合、まず公式サイトから相談・受講申し込みを行います。
その後、説明会やカジュアル面談を経て、選考結果がメールで通知されます。
選考を通過すると受講開始となり、ITスキルの習得と就職活動を並行して進めていきます。
「まだ受講するか決めていない」という段階でも、説明だけを聞くことができます。
IT業界について詳しくない場合でも申し込み可能で、申込面談で専門的なIT知識が問われるものではありません。
2026年10月生の募集も実施
2026年9月22日現在、公式サイトでは10月生の募集が案内されています。
1.5か月の「デジタル人材育成コース」は新宿キャンパス、2か月の「インフラ・AWSコース」「プログラミング・Javaコース」はオンライン校で10月生が案内されています。
いずれも2026年10月3日が申し込み締め切り、10月5日が入校日として掲載されています。
また、新宿キャンパスの11月生についても、受付開始予定と案内されています。
募集状況や締め切りは変更される可能性があるため、参加を検討する場合は公式サイトで最新情報を確認してください。
9月24日に無料オンライン説明会も開催
デジカレTOKYOでは、2026年9月24日に「デジカレTOKYOオンライン説明会~年内IT就職の進め方~」を開催予定です。
IT業界に興味はあるものの、
「未経験から本当に就職できるの?」
「自分に合った支援なのか知りたい」
「まずは話だけ聞いてみたい」
という人に向けたオンライン説明会です。
参加費は無料で、カメラをOFFにした状態でも参加できます。
まずデジカレTOKYOについて詳しく知りたい人は、こうした説明会を利用してから受講を検討するのもひとつの方法でしょう。
デジカレTOKYOは「就労移行支援」とは異なる
心の学び手帖では、就労移行支援についても多く紹介していますが、デジカレTOKYOと就労移行支援は異なる制度です。
就労移行支援は、障害や病気などによって働くことに困難を抱えている人の就職を支援する障害福祉サービスです。
一方、デジカレTOKYOは、IT分野への就職を希望する人を対象に、東京都が支援して実施しているデジタル人材育成支援事業です。
そのため、「ITスキルを身につけて転職したい」という目的で職業訓練を探している場合と、「障害や体調面への配慮を受けながら就職を目指したい」という場合では、適した支援が異なります。
自分の状況や目的に合わせて、利用するサービスを検討することが大切です。
未経験からIT業界へのキャリアチェンジを考えている人の選択肢に
IT業界に興味があっても、未経験から一人で勉強し、その後の就職活動まで進めることに不安を感じる人は少なくありません。
デジカレTOKYOでは、ITの基礎から学べる職業訓練と、担当メンターによる就職支援を一体的に受けることができます。
受講料やテキスト代が無料であることに加え、応募書類の添削や面接対策、企業説明会など、就職につなげるための支援が用意されていることも特徴です。
ただし、年齢や就業状況、希望する就職先など参加条件があります。
また、平日の日中に1.5か月または2か月の訓練へ参加する必要があるため、自分の生活や仕事との両立についても確認しておきましょう。
「IT業界に興味があるけれど、何から始めればいいかわからない」という人は、まずデジカレTOKYOの説明会や個別相談で詳しい内容を確認してみてはいかがでしょうか。
